和歌ログ - 平成二十七年如月（二月）の歌

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	平成二十七年如月（二月）の歌
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1日		電車着きて駅のフェンスのドア開きて電車のドアの開きたりけり
2日	☆	大寒の筑波降ろしの通ひ路の川一面に波は刻まる
3日		節分のまだ明かりさすひむがしの空に望月の早昇りをり
4日	☆	青空の川面に映る彼方には雪雲ありて近づきつつあり
5日	☆	雪呼ぶと思はれいたる黒雲の即かず離れず夜半となるらし
6日	☆	立春の二日遅れの青空に白き綿雲浮かび動かず
7日	☆	遅咲きの我が家の梅も立春の日射しのうちに蕾つけたり
8日	☆	国道に霧立ち籠めて街頭はことごとく夜に滲みて浮かぶ
9日		雪の舞ふ日の入り前のひとときを出雲大社の風にぞ吹かるる
10日	☆	最大の寒気は過ぎて八雲立つ出雲の海に日は射し初めき
11日		電源のオン・オフボタンの機能のみ呆けたるらしテレビ・リモコン
12日	☆	明日はまた真冬の寒さ戻るともそもまた春のならひなるらむ
13日		うっぷるいといふ不可思議の名の岬の波に洗はれ育ちたる海苔
14日		牛久沼の橋の上にて自転車を停めて日暮れの湖面を眺む
15日	☆	光のみ春色となり吹く風は冷たきままで夜半となりたり
16日	☆	湿り気のなき夜の街輪郭のひたすら無駄に際立ちてあり
17日	☆	降りしきる冷たき雨は夜更けても積もる雪とはならざりしなり
18日	☆	氷雨降る丸き波紋を飲み込みて筑波おろしの波ぞ移ろふ
19日		降る雨に春はまだかと問ふうちに冬模様なる空は過ぎたり
20日	☆	軽装で自転車をこぐ身にしむる関東平野の夕暮れの風
21日	☆	牛久沼ただ垂直に金色の波を映して落つる夕日よ
22日		春一番吹かざりしかどつくばの地に春雨少しく降り来たるらし
23日	☆	シャッターを押す手の内をすり抜けて春の稲妻遂に写せず
24日	☆	噴煙を上げて雲居に届かせて海とつなぎて立つ桜島
25日		鹿児島の街を見下ろす観覧車を天上の城を見る如く仰ぐ
26日		平和なる市の広報誌は保育園の子らの顔写真載せて騒がず
27日	☆	小貝川の水面を叩き滑り行く風の道なり深き波紋は
28日	☆	我が庭に春の日射しの降りる頃年ごとに咲く黄のクロッカス

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