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平成三十一年 睦月 （一月） の歌
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(☆印= 日記オススメ）
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1日
☆
海にてもまたやまにても生きてある気配を残し遊べくじらよ
2日
☆
つくばより眺むる冬の西空は赤き入り日の最後の名残り
3日
☆
北西に一直線に行く道に沿ひて真直ぐに雲は連なる
4日
三が日過ぎて日暮れの早きこと油断のならぬままにありけり
5日
石岡の里より戻る道すがら日の沈みたる筑波の南
6日
年の瀬も開けても空は澄みきりて続けて十日筑波嶺を見る
7日
うつかりとスマートフォンを持たぬまま一日外出せし日の夜更け
8日
☆
気がつけば夕陽落ちたる西空にほつそりとした三日月浮かぶ
9日
☆
西空を染める夕陽の彼方より吹き来る風に利根は波立つ
10日
黒雲の覆ふといへど彼方には青空のぞく寒き一日
11日
☆
澄み渡る北に聳ゆる日光の男体山の頂き白し
12日
十九日振りに降りたる板東の雨の夜半には雪と変はるか
13日
☆
水仙の小さき花の咲きたれば寒さの峠見えし心地す
14日
☆
新年の霞ヶ浦の湖面には空のみ映り雲の影なし
15日
みつちりとデスクワークに取り組みてふと気がつけば日暮れ過ぎたり
16日
厚き雲空覆ひたる三島にて富士に遇はむと眠りゐたりき
17日
☆
三島より間近に望む富士の嶺は青と白より他に色なし
18日
北風の吹き荒れ暮るる満天に貼り付く如く光る星々
19日
午後六時まだ余光ある常磐路の高速道路に滑り込む我
20日
雲のなき空に昇れる満月の明日はスーパームーンとなるらし
21日
☆
ひむがしの地平線より大いなるスーパームーンはぬつと昇りき
22日
雨のなき冬の川幅狭まれど川面に風紋深く刻まる
23日
☆
穏やかに沈む日のまた昇る明日我が故郷は吹雪となるらし
24日
乾ききる空の彼方に沈む日の荘厳すぎるまでの赤さよ
25日
午後六時近くになれど地平まで見通せるまで日は伸びたりき
26日
☆
地に落ちて一瞬すらも白きままとどまることの能はぬ雪よ
27日
青空の下で冷たき風の吹く冬の姿のままの田んぼよ
28日
☆
人間の為すべき事もせぬうちに寒中の日は早暮れにけり
29日
☆
寒中に春の兆しを探したくなれど見つけぬやうにする日よ
30日
反射式灯油ストーブ赤くあり遠くて近き熱は伝はる
31日
雪下ろしと称する雷関東に鳴りて夜の底白く染まりぬ
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