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　 平成三十一年 師走 （十二月） の歌 　
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師走 二日は 「和歌ログ記念日」
1日
☆ 風もなき小春日和の青空を飛行機雲が成田に向かふ
2日
  木枯らしの吹かぬ師走に椿咲き師走二日は和歌ログ記念日
3日
☆ 日の暮れて冷たき風に変われどもペダル漕ぐ身は冷えもせぬなり
4日
☆ 日を浴びる湖面の橋を二十五キロのスピードで行く我と自転車
5日
☆ 青空の広がりそして狭まりて暖かきまま暮るる冬の日
6日
☆ 街灯の明かりの奥の彼方より露の落ち来る気配する夜
7日
  しつかりと檜の幹にへばりつき養分を吸ひ育ちゐる蔦
8日
☆ いつの間に季節ここまで巡りしか頬に覚ゆる冬の冷たさ
9日
☆ 冬枯れの川の水門何事も用なき彼方筑波嶺が立つ
10日
☆ 誰しもが冬来たりしと認めたる空に三日月冴え冴えと照る
11日
  上野駅山手線のホームより眺むる街に夕闇迫る
12日
  お馴染みとなりたるもまた有り難し旅先で見る雨後の青空
13日
☆ 忘れ物したる心地を別府湾の輝く波に残してぞ去る
14日
  冴え渡る冬空に雲流れてもふたご座流星群は望めず
15日
☆ 短髪の頭にしみる木枯らしを忘れむとしてうどんをすする
16日
  寒風の吹き下ろす駅東口につましく光るイルミネーション
17日
  一年で一番早く日の沈む師走半ばのヘッドライトよ
18日
  天井に届かんとしてクリスマスツリー聳ゆる上野の駅よ
19日
☆ 年の瀬の日暮れ間際に敷島の大和の里に滑り込みたり
20日
☆ 角のなき奈良公園の鹿たちを見て五時間後つくばに戻れり
21日
☆ 冬の日の茜の地平奥深く飽かず眺むるシルエットの富士
22日
☆ 限りなく満月に近き十六夜の月に照らされ光る雲間よ
23日
  明けてより日がな一日霧雨の細かく注ぐ天皇誕生日
24日
☆ 九十キロ自転車こげる帰り道西の地平の赤く染まれり
25日
   十五年ブログ更新続け来て五千五百と三首目の歌
26日
 ☆ クリスマス過ぎて一輪の薔薇咲きにけり地面に白き霜降りゐるに
27日
 ☆ 年賀状印刷ソフトの住所録この世去りたる人の多さよ
28日
 ☆ 澄み渡る夜空の奥に年の瀬を刻むが如くオリオン座あり
29日
   プラスチック入りで小さき二段なるお供餅の飾られてあり
30日
☆ 年の瀬の風吹き付けて乾きたる夜の彼方の鮮やかに見ゆ
31日
  正月を迎ふる供え窓枠の餅の隣に金盞花の花
　　　
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