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平成二十六年 如月 （二月） の歌
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(☆印= 日記オススメ）
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1日
店先に冬とはいへど咲く花の数あるものよホームセンター
2日
Mac てふ機械操るそのことの楽しといふを少しく驚く
3日
☆
アロエとも思はれぬほど薄き葉の薄き緑で冬越すいのち
4日
☆
立春の暦をめくる人の世に積もれる雪のあくまで白し
5日
☆
北向きの日陰に残る白雪に立春の日の射すを待つなり
6日
立春の玄関先の雪だるま解け消ゆるまでただ白かりき
7日
大雪の予報に背中押さるるかヘッドライトは帰宅を急ぐ
8日
静かなる深き世界の広がりて川の底まで白き雪の日
9日
塀の上に並び地蔵のあるごとく小さき雪だるま増えてゆくなり
10日
行く川の土手の名残の中州には雪解け残りさらに真白し
11日
☆
行く川の中州に雪の解け残る形に風の息遣いを見る
12日
スーパーの駐車場にて解け残る雪の隔つる二列のライン
13日
☆
湯けむりのことさら白く立ち昇る宵に氷雨は雪にぞ変はる
14日
霙より雪に変はれる湯の町のホテルロビーを飾る五段雛
15日
真夜中に積もれる雪は大雨に解けて流れて面影もなし
16日
☆
道ばたに解け残る雪に酒を埋め宵に取り出し啜りてみたし
17日
日出 （ひじ） といふ町より来るでこぽんといふ名の甘き果実を食す
18日
荒海を越えて吹き来る寒風を受けて温まる人の心よ
19日
☆
清水の舞台を上に見上ぐれば天女の舞の見ゆる日もあるか
20日
☆
をちこちのタイムマシンは路地裏の日陰に白く解け残る雪
21日
☆
筑波嶺を越え吹きつくる風を透かし光の春を見る土手の上
22日
積雪の消えたるサービスエリアには春思わする明かり灯れり
23日
☆
雪解けの水は流れて鳥の鳴く元の姿に川は戻りぬ
24日
湯気の立つホットミルクのマグの内に今宵も遊ぶ夢の片鱗
25日
☆
早春の日暮れて梅はさりげなく赤き蕾を膨らませたり
26日
☆
鴨たちの首を沈めて餌を漁る川の流れは温みたるらむ
27日
春雨の降りてまた止む空の下に巨大ショッピングセンター横たはる
28日
☆
土手腹に戻り来れる草の色の日ごとに深く濃く映るらむ
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