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| 平成二十六年 睦月 （一月） の歌 | ||
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| 睦月 二十二日は 「和歌ログサイト 独立記念日」 | ||
| 1日 | ☆ | あらたまの年の願ひの萌ゆる絵を天馬の駆くる虚空にぞ描く |
| 2日 | 木枯らしの吹く坂東の駅前のライブ Georgia On My Mind | |
| 3日 | ☆ | 坂東の刈田の彼方沈む陽を見送り戻る初詣の道 |
| 4日 | ☆ | 青空と冬の刈田の境界に人の暮らしを望む正月 |
| 5日 | ☆ | 指先と頬で夜風を受けながら冬の土手行く自転車の人 |
| 6日 | 初仕事終へて凍てつく風の中ヘッドライトは家路を辿る | |
| 7日 | 一年の最初の七日暮れむとす明日の午後より雨になるとふ | |
| 8日 | 駐車場に店の灯りが映り込み予報通りに雨降り来たる | |
| 9日 | ☆ | 遠きかな冬の雨夜の自動車の窓の曇りの外の景色は |
| 10日 | しんしんと冷ゆる空には宵月の高く上がれる旧正月前 | |
| 11日 | 正月の十日過ぎてふ格別の間合いで届く達筆の賀状 | |
| 12日 | ☆ | 壁面のトタン板なる看板の四半世紀を昭和は経たり |
| 13日 | ☆ | 一幅の作品なれば年賀状をフォーク・アートと吾は名付けむ |
| 14日 | ☆ | 音もなく佇むギター眺むれば弾いてくれろといふ声ぞする |
| 15日 | 寒風を運ぶ分厚き雲晴れて冬の冷たき夕陽射しくる | |
| 16日 | ☆ | 地中にもいたき寒さは及ぶらむもぐら塚見ることぞ少なき |
| 17日 | ☆ | 山茶花の根元の土を覆ひたる赤くなまめかしき花弁よ |
| 18日 | 見下ろせば車も家もことごとくマッチ箱なる郊外の街 | |
| 19日 | ☆ | 土手道の霜と見紛う薄雪の溶けて乾きて忘らるる朝 |
| 20日 | 十年も前の仕事の戦利品の今に役立つマイバッグとて | |
| 21日 | 駅裏の工事現場の管理棟の冬の宵には似合わぬ灯り | |
| 22日 | ☆ | 淡雪の上に漂ふ朝霧の彼方に寒の陽は昇り来る |
| 23日 | ☆ | 真青なり立体交差を潜り抜く底の底より見上ぐる冬晴れ |
| 24日 | ☆ | 枯れ草にこぼれ落ちたる一匙のかき氷として残る淡雪 |
| 25日 | ☆ | 大寒の林の際に四十雀二羽あり頬と腹の白さよ |
| 26日 | 大寒の午前七時の太陽は地平線より離れて久し | |
| 27日 | ☆ | 大寒の葉を落としたる欅には夕焼け空がよく似合いたり |
| 28日 | 白鷺は首をSの字に曲げて水中の餌に狙い定める | |
| 29日 | ☆ | 大寒の風に揺れゐる枯れ薄の根元に緑萌え出づるなり |
| 30日 | ☆ | 大寒の土手の道から時を透かし何時てふことのなき明日を見る |
| 31日 | 暖かき大寒の日の映り込む穏やかすぎる川の流れよ | |
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