2001年 9月11日、ニューヨークで国際貿易センタービルが2本とも崩れ落ちた。 2003年 6月、ニューヨークを訪ね、グラウンドゼロと呼ばれる跡地に行った。

金網で囲まれ、何もない空き地になっていた。ある人は、「慣れ親しんだ景色の中から、重要なポイントが消えてしまって、まるでニューヨークじゃないみたいだ」 と言っていた。テロリスト自身の期待をも大きく上回る破壊と、それによる大きな喪失感。

私は、「偶像崇拝」 という言葉を思い出す。モハメッドは偶像崇拝を禁じたが、テロリストたちの行為は、裏返しの偶像崇拝だった。巨大なる米国の世界支配の象徴たる国際貿易センタービルを、「偶像」 と見たゆえに、破壊せずにはいられなかった。

それは、バーミヤンの仏像破壊と同じ衝動ではなかったか。偶像を破壊することで、心の中に残った偶像に、より大きな意味を持たせてしまっているのだ。

まともに戻ろう。がんばれ 世界！

本宅の関連ページ： 小屋の時代 −偶像崇拝の時代の終わり